実は車検で一番大切なのは費用でも時間でもなく、車の健康を守る「整備」です。「整備」は人間の体に例えると「医師の診察」に基づく「治療」です。「治療」をどこまでするかは、医師からのアドバイスで患者自身が決めます。

車検はお客様が2年に1度、お車の安全を確保される為の貴重な機会です。「しっかり診て」安全を確保しながら、お客様が「経済的にもベストな車検」が出来る様に心がけています。車に詳しくない人でも、適切な車検を受けて頂きたいのです。

派手な看板と広告が賑やかな車検のフランチャイズ店なのか、ディーラーなのか、はたまた町の整備工場なのか。お店によって車検の価格が違うのは何故なのか。中身の違いはあるのか。そんなモヤモヤをスッキリするように書いてみました。あなたの車検の手助けになれば幸いです。

1.車検の真実

「車検に通る」と言うのは、端的に言うと自動車検査場で「検査」を受けて合格することです。
自動車検査場には大きく次の2つがあります。

・1つは国の運営する「自動車検査場」です。 ユーザーが直接車両を持ち込み受験したものを「ユーザー車検」と呼びます。
・もう1つは国の委託を受けた「指定工場」です。 指定工場の車検では「法定24カ月点検」と「検査」の両方を受ける事になります。この「法定24カ月点検」は自動車ユーザーに義務付けられています。

「指定工場」にはフランチャイズの車検専門店、私達の様な整備工場、そしてディーラーまで様々なお店があります。
余談ですが、指定工場以外の整備工場は、認証工場と言う資格で自動車整備を行っています。認証工場は、自分の工場で法定24ヶ月点検をしたのち、国の検査場に持ち込む場合と、指定工場に外注に出す場合があります。外注と言っても認証工場らが自ら組織し運営する組合です。

3.そもそも「検査」とは

そもそも「検査」とは人間の体に例えると、「視力」を測ったり「上手に走れるか・止まれるか」「指が動くか」「屈伸が出来るか」「声が出るか」「おならは正常か」などの「体の機能を数値で確認」したに過ぎません。

基準値内ならば合格しますが、「医師の診断」を受けた訳では無く、合格とその後の健康とはほぼ関係は有りません。

4.「検査」と「法定24カ月点検」をセットで受けるのが普通の車検

国の自動車検査場を除く全ての自動車検査場は「指定工場」と言う資格で運営しています。民間が経営しているので、「民間車検場」と呼ぶこともあります。 「検査」に加え「法定24カ月点検」でも「正常」な事を確認するのが「指定工場の車検」です。

そもそも「法定点検」とは人間の体に例えると「医師の診察」を受けるようなもの。法定点検の目的は、「安全の継続性の確認」と騒音や排気ガスなどの「環境性能の継続性」を確認する事です。もちろん経済性や快適性を維持するためにも有効です。

指定工場では、ユーザー車検の様に「検査」だけで車検をすることは出来ないのです。

山本自動車工業は神石高原町で最初の「指定工場」です。「受入れ検査」から「法定24カ月点検」「整備」「完成検査」までを一貫して行うことが出来ます。

5.何故車検は1種類でないのか

低価格、短時間を謳うフランチャイズの車検、私達やディーラーの様な整備工場の車検。これらは全て指定工場の車検です。どれも「法定24カ月点検」付きの車検なのです。

それなのに内容は様々。

一体何が違うのか。

そして価格の違うのは何故なのか。

6.価格差の理由

フランチャイズの短時間車検

フランチャイズの短時間車検では、「法定24カ月点検」の内容を、法定条件を満たすギリギリまで絞り込みます。作業を定型化し、時間を短縮することで、車検の量販が可能になるのです。車検の料金が安く、シンプルなだけに、内容が分かり易いのが特徴です。

私達が推奨する車検

私達が推奨するのは「よく診る」車検です。「法定24カ月点検」を法定を満たすギリギリの目視点検にとどめず、一歩踏み込んで「よく診る」のです。

また、調整や磨き、清掃など、部品交換を伴わない軽微な整備までは基本料金の中でやってしまうのです。
私達はスタッフ全員が、お客様と顔の見える距離にあるだけに、「よく診ようとする」のは自然な事でもあります。
もちろん洗車や室内及び室内ガラスの清掃、無料代車の準備もあります。

神石高原には神石高原に合った車検がある

私たちの住む神石高原町は、市街地に比べアップダウンやカーブが多く、冬の融雪剤と泥の付着のため錆も進みやすく、車にとって環境は過酷です。
その影響はブレーキ、エンジン、タイヤなどに現れます。特にブレーキの場合運転者には気づきにくく、不経済や危険な状態をもたらします。

フランチャイズの車検が神石高原町の車に向かないとまでは言いませんが、実際に診させて頂いているお車の状態からすると、少し物足りないのは事実です。

7.選べる車検

私達の工場では車検を2通りの中から選んで頂けます。違いを下の表にまとめています。

表の左側は、私達がお勧めする、地域の実情に合わせたゴールド推奨型車検です。

推奨型車検では「法定24カ月点検」から一歩踏み込み、ブレーキの清掃、磨き、調整、グリスアップなどを行います。これらはブレーキ酷使による摩耗劣化と、融雪剤や泥の付着による錆への対処です。
中山間で降雪地域の神石高原ではこちらの方が向いています。取り敢えずの安さと、速さだけに軸足を置いていないので、ディーラーの車検と似ています。

表の右側スーパーエクスプレス車検はフランチャイズ車検の様に、点検内容をギリギリまで絞り込んだものです。

フランチャイズ型のスーパーエクスプレス車検でも、市街地と1万円ほどの価格差があるのは、大量に車検が出来ないからです。その代わり、車検後に無料の6ヶ月点検が受けられます。

私達が推奨するのは左側のゴールド車検で、価格は軽四のものです。

8.一番大切なのは整備

実は車検で一番大切なのは費用でも時間でもなく、車の健康を守る「整備」です。
「整備」は人間の体に例えると「医師の診察」に基づく「治療」です。「治療」をどこまでするかは、医師からのアドバイスで患者自身が決めます。
まだ5年も6年も乗りたい場合と、次の車検を受けない人では必要な整備は違います。 「どんな整備」を「どれくらい」するかはお客様次第なのです。

車検をクリアする為の「最低限の整備」なのか、「長く安全に、経済的に乗る為のしっかりした整備」なのか、お客様には判断がし難いものです。
この「判断」がご自身で出来る様に、点検の結果を基にアドバイスさせて頂くのも、私達の重要な役割です。
すぐに判断がつかない場合、「長く安全に、経済的に乗る為のしっかりとした整備」は車検とは別に受けるのも賢い選択肢です。

緊急性が低い場合、当社では、半年毎に点検しながら、整備するかどうかを決めて頂くことを推奨しています。
当社の車検に6か月後の無料点検が付帯しているのはこのためです。

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